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RIDERの紋章 [バイク]

紋章が好きである。 

イタリアの都市国家の紋章や、ヨーロッパの王家の紋章、それらに端を発する、現代の企業のICに使われているエンブレム(cf. Alfa Romeo, Porsche, etc)。あるいはスタジオ・ジブリ系のあちこちに登場する紋章(宮崎 駿さんも無類の紋章好き)。     

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そもそもは自軍の識別のために兵の盾に固有のマーキングをしたのが発祥とされる。それらはやがてルールが厳格に決まり紋章学に発展するが、現代のエンブレムではその紋章学の基本から外れた「違反紋章」も数多い。思うにこれらはデザイン上の理由から、紋章ルール違反であってもキレイな方を採用していったからであろう。    




そのように元々は単純な色や幾何学的文様の組み合わせ(現代の競馬の勝負服のような)で、識別が主目的であったのだが、現代ではそのエンブレムは個人アイデンティティ表現のひとつといえるであろう。いまはエンブレムを、エンブレムのカタチで使うことはあまり無いだろうけれど、そのような個の表現がカタチを変えて生きていると思う。

たとえばF1ドライバーのヘルメット。マシンはチーム・スポンサーカラー。レーシングスーツも同様。となると、ドライバーの個を表現するところはヘルメットペイントしかない。強いレーサーのヘルメットカラーリングはそのパフォーマンスと重なり強く見るものを印象付ける。



で、ボクもヘルメットを塗ってもらった(笑)
お願いしたカスタム・ペインターは Stupid Crown のMUNE さん。West TOKYOのモーターシーンの牽引者にして超・多忙の売れっ子ぺインターである。その作品は、かつてリトモ・セレーノ制作のカスタムバイクやレーサー、ボートラップのカスタムバイクなどで当時はMUNEさんの仕事とは知らずに「これ、いいなあ。。」と見ていたものだった!

カスタムペイントといっても、その手法には大きく2通りになるだろう。
その1.は、オーナー(やスポンサー)が明確に細部までデザインを決めて、その通りにペイントしてもらう場合。
その2.は、オーナーの希望・意向・趣向を取り入れつつぺインターがデザインの細部を決めて(あげて)完成させるもの。
クライアントがアマチュアの場合は、完全な誰かのレプリカペイントでなければ、大体2.の手法によるのではないだろうか。その場合ぺインターは塗装の技術だけでなく、デザイナー、アーティストの領域の才も求められるであろう。




MUNEさんとの打ち合わせ時、モチーフの核となるネコ(の紋章)のラフ絵はお渡ししたものの、あとの構成は、4時間に亘るセッションの中で、自分のクルマ遍歴、モータースポーツ歴、モータリング観、その他の趣味・趣向などをお話した。やりとりの中でMUNEさん自身のお話もたくさん聴けたのだが、大変興味深い話も多く、またモノのとらえ方、感じ方にも共感するところ大であった。

それにしてもMUNEさん、干支でひとまわりも若いはずなのに、なんでピンポイントに話が合うの?
ボクの中学・高校の頃の憧れの車両なんて話が合うって、MUNEさんまだ小学生でしょ~
いったいどんな小学生だったのか(笑)
でも、そんな生まれながらに血管に20W―50のオイルが流れているようなDNAは、MUNEさんの息子さんにもしっかり受け継がれているようである(笑)




お願いしたのは、
1.ネコと魚のホネのモチーフを中心に、全体に紋章のような印象。
2.上部か下部に、リボン帯のなかにラテン語のモットーを入れる。
3.中心線にコブララインのような太い2本線?

MUNEさんからの提案は
1.ベースカラーはPIGEON BLUEはどうでしょう?
2.ネコは銀箔、モットーは金または銅箔をベースでは?
3.コブララインは無いほうがいいかも。

PIGEON BLUE とは、古典的な微妙な青緑色。
すごくニュアンスに富んだ色でとても気に入って即!OK!
じつはこれ、MUNEさん自身が自分のモト・グッチに塗りたいと思っている色だそうだが、今回なんとボクも使ってもいいよ、と(嬉)
ボクの現有車両のどれとでも、補色的な取り合わせでマッチングOKだし、4輪とは同系色でこれまたOK!
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さて、そんなやりとりをしながら作業は進み、とうとうこのように完成した!!

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これをMUNEさんのBlogで見た方のコメントに、「まるで海賊旗のよう・・・」というのがあり、まさに我が意を得たりと膝を打つ。そう、いくつになっても海賊ごっこしてる男児のように「いつでも突進」なモータリングライフで行きたいものなのである。


箔貼りの上にペイントというのが良く分かる。さらに、ネコの眼はなんと螺鈿細工!!!
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これだけの仕事が仕込まれていてさらに驚くのは、その上のクリア層の薄さと平滑度!!
周囲の写りこみがすごく、そして全然たわまないのだ。ものすごい技術!!


ちなみに、モデルはこやつ(笑)
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反対側にも凝った趣向が。
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古い羊皮紙には潮?にまみれた染みのあとが。船に積まれていたのか、あるいは瓶にいれられコルクに蝋で封をされて海に流されたのか。
書かれているのは、実はL.v.ベートーヴェンが荘厳ミサ曲の楽譜の冒頭に書きつけた文言。



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このヘルメット、実際の着用に際しての心配が一つ。
ゴーグルで行くかシールドをつけるか。

ゴーグルは雰囲気はいのだが、せっかくのペイントを隠してしまう。
シールドは、Antiques Cafe リュージさん推薦のBob Heath のコンペシールドをつけていたのだけど、これはグリフィンのフルフェイスヘルメットのシールドを思わせるベンチレーションホール付きで、70’sレースシーン風なのだ。それがこのペイントに合うだろうか・・・・

付けてみたら、問題なく合ったので一安心!
ネコということで甘くなりがちな印象に、このコンペシールドが良い塩梅に辛さを加えてくれる。


一個の中古ヘルメットが家宝ものになった。さあ、あとはこれを被ってこれからの自分のモータリングライフを充実させ、このヘルメットと紋章にヒストリーを刻みつけて行こう。

PS. MUNEさんにはもうひとつ、ヴィンテージジェットヘルメットをお願いしている。
こちらは、題して「先祖がえりメット大作戦」(笑)





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Old Boys [バイク]

春が到来した日曜日、朝の仕事を終え、延び延びになっていたセブンのテストランをしに行った。ちょっと考えて、セブンに興味を持っている社会人1年生のTouch君を誘ってみた。

首都高で横浜まで。テスト結果も良好、まずまずのペースで走る。
みなとみらいから赤レンガ倉庫前を通り、大桟橋のJACK CAFEへ。

ここにはいかにも「デートということをしに来ました」という風情のカップルなど居て、なかなか新鮮(笑)
向いのSilk Centre ビルにあるアンティーク雑貨店で、ヒッコリーシャフトのゴルフクラブ(ドライバーと真鍮ヘッドのアイアン)を見つけて購入。壁掛けになるかな?

ランチのバーガーを平らげてまた首都高で都内に戻る。
午後、バイクでアンティークスカフェに行くつもり、というTouchくんと別れ、さて。。。
結局、その足でボクもアンティークスカフェへ行ってしまった(笑)
そして、出会ったお二人。


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「近くにあった紅茶専門店に良く来ていたんだけど、そこが閉まっちゃって。で、雑誌に載っていたココに来てみたんだよ。」
Fさん、Rさんと仰るお二人は、古希を過ぎたというのが信じられない、カッコよさ。聞けばお二人とも日本のバイクの黎明期から今に至るまで、YDS2からトライアンフ、BMW R27などとずっとバイクに乗っていらっしゃるとのこと。

体は動かなくなってくる、持久力が無くなってくると仰いつつもキラキラ光る目の輝きはまさしく少年の頃と同じ光。今までずっと「乗り続けている」ということが、本当に素晴らしい。
お話させていただいていると、無意識に背筋を伸ばしてキヲツケしてしまう(笑)


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BMW R27。

左サイドに、ドライブシャフトと同軸にあるキックアームを右足で踏むと、スロットル操作は左手の逆手になる。
このオールドBMWのお決まりの様式美に憧れるライダーも多いのではないか?


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たおやかな物腰、柔和な笑顔、少年の瞳の光。
素敵なステキなモータリストの大先輩である。自分もこんな風になりたい、と強く憧れる。


午前は年若いTouchくんと過ごし、午後は大先輩と出会った。
思いもしない3世代間交流。
ステキないい休日になったな、と思いつつのカフェからガレージへの帰り、
すれ違ったロータス・エリーゼⅡの若いドライバーと眼が合い、手と目礼で挨拶。
セヴンとエリーゼ。人だけでなくクルマも3世代超えて挨拶と交流(笑)

それで、一体セブンの何をテストしたのかって?
ああ、それはここには書けません(笑)



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GARAGE CAFE [バイク]

先日、ウチのエンフィたちを試乗したいとのことでTOUCHくんがガレージに来訪。冷やかし組のChiemiさんやCB400WTBくんも来てくれて、束の間楽しい時間を持つことができた。

このガレージ、当初は時を同じくして始まったREOMの準備などにかこつけてエンフィ乗りたちが集まってワイワイ作業やおしゃべりをする機会もままあり、とても楽しかったのだが、その後諸事情により(謎)あまりそのような集まりを持てていなかった。

昨今、諸事情も解消し(謎2)、先日の試乗会に冷やかしに来れなかった人たちからもオファーを頂いたため、では!と久しぶりに ガレージ・カフェのオープンです!!(笑)

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当日は「午後晴れる」との予報を裏切る生憎の冷たい雨。その中で、クルマに乗り換え、はたまたバイクで濡れながらも8人の仲間が集まってくださった。皆さんが持ち寄ってくれた浅草 緑の絶品唐揚げや、美味しいリーフパイ、はらドーナツ、パーコレーターで淹れたコーヒー(*1)、宅配ピザ(*2)などを囲んで、それはそれは楽しい夜になったのでした。

この日集まってくれたのは、阿佐ヶ谷Antiques Cafe に集まる面々と、なんとオーナーまで(笑)
これまでもセブンを手に入れた時、レースを始めた時、エンフィールドに乗り始めた時、とその都度素敵な仲間を得てきたのだけれど、昨年A/Cがオープンし、そこで知り合った人たちはこれまでと異なり、「乗ってるもの」のメイクスに関係ない結びつきな方々というところが、これまでと異なる。

乗ってる物も年齢・職業も様々、でも共通してみんな素敵で個性的。さらりとオシャレな人から、ビンビン・キメキメな人まで(笑)、其々自分のモータリングライフを素敵に展開している。


*1パーコレーターでは、大体雑駁なコーヒーしか淹れられず、キャンプサイトではそれもまた一興なのだが、この日のコーヒーはカフェ好きな皆さんにもご好評(^ ^)。 これはガレージのご近所のビーンズコーヒーさんの豆のおかげ。
この日のために、パーコレーターに合う豆を深入り・荒挽きで用意してくれました。

ここは自家焙煎の豆専門店。香りに引き込まれて入店してみると、なんとびっくり!ボクの中学・高校の同級生の方の弟さんがやってらしたという。。。


*2 宅配に訪れたジャイロに乗ったお兄さん。「一階ガレージ?どこだ?あれ?」と戸惑っていた。(笑)






思えば、自分のカフェ人生の始まりは高校生時代。

当時の自分の乗り物といえば、自転車。初めて買ってもらったセキネのスポーツ車をあれこれパーツを交換しては走りまくっていた。2台めに手に入れたのが片倉シルクのロードレーサー。当時から老舗のロードレーサー専門店の上野・横尾双輪館で組んでもらった。

横尾双輪館の館主?”ドクター”こと横尾 明さんの弟さんの、今は亡き横尾俊夫さんによく面倒を見てもらった。その俊夫さんに連れられて行ったのが自転車仲間のマスターが経営する”WESTERN"というお店。すぐにほぼ毎日入り浸るようになった。

俊夫さんもマスターも、大体自分の10歳年上。ということはみんなとても若かったのだが、当時17~18歳の自分から見ればもうすごい大人なわけで。クルマも持ってるしお金もあるし音楽でもなんでも、あらゆる造詣は深いし。

そんな人たちが中心の、カフェに集まる色々な年齢・職業・趣味の人たちと近すぎるでもなく冷たくもなく、絶妙な距離感で楽しく素敵な空間を作っていく常連客たち。それを、末席からボクも強い憧れをもって眺めていた。
コーヒー、ジャズ、蕎麦、自転車、バイク(まだ持ってなかったけど)・・・
DUCATI 350DESMO乗りのMさんは強烈にカッコ良かった。結構なお歳なのにいつも全身黒の革、パイプをくゆらしチーズトーストとブレンド。老舗の紙問屋の社長、いつも会社から「戻ってきて!」の電話があり、しぶしぶDUCATIで帰るのだが、そのキックが、かからない(笑)。

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30キックくらいしてようやく轟然とエンジンがかかり、ババババンッ!と帰っていく。ああ、ボクの中で、たしかにあのMさんが人生で初めて出会ったCAFE RACERなんだな。


WESTERNには、齊藤さんという、やはりマスターと同い年な方が来ていた。当時からもう世界最高峰のロードレーサー、De Rosa でさっそうと現れる。自転車はものすごいエンスージアストであり、今日では日本でも指折りのトップ自転車人である。あまり表に出ることを好まれないのか。そうでなければ、多分色々な本や雑誌に記事が掲載されたり、原稿を執筆されたりしていただろう。

その齊藤さんとは、25年ぶりに横尾双輪館前で遭遇し、なんとそれが御縁で齊藤さんもエンフィールドに乗り始めるという・・・人生とは面白いものだ。そして、今ボクのDe Rosa も齊藤さんのお力を借りて、世界で一つしかない超・趣味的な自転車に姿を変えようとしている。


そんな、多士済々が、でもその才能や造詣の深さを誇示するでもなく淡々と集っているカフェ。今のボクはそんなところで根っこを育ててもらったと言えるだろう。

ああ、「生きるために」仕事をしなくてもいいのなら(そんな人、ほとんどいないが)、クルマ3台とバイク5台くらい止まれるパーキングを眺めながら語らいの出来るカフェをオープンしたいものなのだが。。。。(無理)

でも、今その夢にもっとも近いのが、A/Cであり、このガレージでのカフェごっこなのかもしれない。
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Antiques Cafe Society [バイク]

アンティークス・カフェに集うバイカーズ関連のいろいろ。

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A/Cのお客さん、TOKUさん差し入れの、なんと!「ニシンとカボチャのパイ」。
そう、あの魔女の宅急便に登場する、あれが現実にここに!!
みんなで頂きました。おいしかった~~~


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エンフィールドを試乗してみたいと我がガレージを訪問のSSKくん。
いきなり350ハイコンプ+CRキャブの洗礼を浴びる(笑)

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でも果敢に535も試乗。「イメージにある単気筒フィーリングそのもの」とのこと。

冷やかし1号、WTBくんもR/E体験。似合うね。
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冷やかし2号、Chiemiさん。走らないつもりだったのが、つい我慢できず・・・
ヘルメットお持ちしましょうか?(笑)
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なんとChiemiさん、この翌日、ご自分の350をハイコンプにモディファイ決定!すごい。

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R/E 350、535、CB400Four、GB250.

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ある日のロッカーズ。

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宴会のロッカーズ。

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A/Cのみんなで武蔵小山の From London Cafe へ。Ryuji氏興奮(笑)
アリエルとカニ目。
なんでボンネット開けてる?マスターが、「ボンネット開けて!!そしたら、”故障中”て止めてても大丈夫でしょ」だって。。。。

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アンティークス・カフェはオープン1周年。これからもよろしく!カラダに気をつけてね。

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ANTIQUES CAFE ASAGAYA ~僕らのエースカフェ~ [バイク]

5月のあるサタデーナイト。ROYAL ENFIELD CAFE CLUBのミーティングがあった。
RECC東京の代表にして木彫作家のMARUちゃんの先導で着いた先は。

"ANTIQUES CAFE"
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早稲田通りと中杉通りの交差点近くにある、出来たてのお店。
ところが、オープン数カ月とは思えない熱い盛り上がりを見せている!
続々と集まり、三々五々スタートしていく、どれも個性的なカスタムバイクたち!ライダーも皆センスよく装っていてカッコいい。集まっているバイカーの特徴は、最新スーパースポーツとか伊・独・英・米の代表的フラッグシップバイクとかが少なく、単気筒・二気筒のヴィンテージ、ヴィンテージテイストなバイクが多いことか。
SRカスタム、W650カスタム、トライアンフ、BSA、そして、なんとVINCENT,
ARIELという大御所も!

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カフェ・オーナーのW650カスタム。独特のアピアランス、隙のないモディファイ。


カフェ・レーサーの行く先は、カフェ、と書いた。でも、丹精してカスタムしたバイクを乗りつけるのにふさわしい場所というのが、実際には本当に少ない。これまでは芝浦のSPER RACER か、横浜・大桟橋のJACK CAFEあたりくらいか。バイカーたちからは、みなこのお店の誕生を喜び、この素敵で居心地よいお店、美味しいドリンクとフード、なによりオーナーを含めたバイカー仲間との楽しい時間を大切に思っていることが伝わってくる。

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ありがちないわゆる常連さんたち、という感じではなく、それこそ敢えて言えば英国風ジェントルメン的、というか、初対面で名前などを知らずとも、フレンドリーに会話ができるような雰囲気。こういうお店は、なかったよね。

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若いカフェ・オーナー自身も筋金入りの趣味人のよう。お店のアコモデーションも、抜群のセンスに裏打ちされた雑多感で、ときにびっくりするような逸品アンティークも普通にころっと置かれていたりするので驚く。
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お気に入りのカフェの席から自分のバイクを眺める、最高の時間(笑)


いついっても素敵な笑顔のRオーナーとJさんに歓迎され、一人でくつろいでも、出会ったバイカーやヒストリックカー乗りと談笑しても、とても楽しい時間を過ごすことができるお店。ここから東京の新しいカフェ・レーシング文化が生まれるような予感がする。
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*お店は閑静な住宅街にあります。音が大きめなヴィンテージ乗りの方々は、来店時・スタート時の音や車両の止め方に自主的に配慮をしましょう。自分たちの大切なお店のために。
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久しぶりの、ほんのちょっとモータリング [バイク]

三寒四温どころか、六寒一温で、しかもその温度差が10℃以上という昨今。それでも今週末の東京は春らしい、日曜などは初夏も思わせる?気温でした。


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そんな中、かねてよりW/Fチーフメカニック、ハギワラさんと打ち合わせていたエンフィールド535のキャブ変更が終わった。もともとのミクニもなかなかバランスの良いキャブだったし、350cafeに使っているケイヒンCRもとてもいいキャブであるが、ここはもうひとひねり。


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ヴィンテージバイク、それも英車での定番はなんといってもアマル製キャブでしょう。多くはMk.1コンセントリックやモノブロックといったモデルだろうけど、どうもへそ曲がりなせいか、「定番」をそのまま受け入れるのに抵抗が(笑)。そこで目をつけたのが、アマルはアマルでもMk.2コンセントリックというもの。

見た目にも古すぎず新しすぎず、特にエアクリーナーからベンチュリにつながるあたりの大口径が迫力に溢れている。

ただし、セッティングはやはり一筋縄では行かなかった。
元々、大排気量ロングストローク単気筒では吸入混合気の流速がコンスタントではない。
並列4気筒でもし1キャブなら、等間隔爆発で吸排気も次々と起こるため流入気流速は(ほぼ)一定で、あまり脈動はない。すなわちキャブのベンチュリを通過するエアの流速もあまり脈動がなく、燃料の気化の設定(ジェッティング)は決まりやすいと言えよう。

対して大排気量単気筒、それもロングストロークだと、そのピストンの上下に応じて吸気バルブが開いてから長い時間を掛けて吸入流速が最大になり、それからまた流速が落ちる。御存じのごとく、流入エア量、速度によって最適なキャブのベンチュリ径、ジェットの大きさは異なるし、また流速の脈動を緩和して安定した気化を促すなら、キャブからエンジンヘッドまでのインテークマニホールドはある程度細く長いほうがキャブ内のベンチュリ内のエアの脈動を緩和し流速を上げられるので安定気化させやすい。

ところが、バイクではインテークマニホールドは極端に短いことが多く、またマニホールドやベンチュリが排気量に対してあまりに細ければ要求ガス量にたいして不足となり、パワー(特に高回転、全開時)が出にくい。

そのような、相反する諸条件のバランスを取り、メカニックは持てるノウハウと技術を絞り出して最適のセッティングをしていく。だが、国産のケイヒンのように、至れり尽くせりのセッティングパーツが用意されていればまだしも、英国の伝統キャブ、アマルにはそのような潤沢なパーツは存在しない。

ハギワラさんにも相当の苦労があったようだが、最終的には弱って来ていた点火系(レギュレータ、コイル)も見直すことも併せて、最高の結果を出すことに成功した!

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試乗してみてびっくり!!
大口径キャブになることでのパワー感は期待はしていたが、このパワーの盛り上がり、低回転から高回転までのスロットルレスポンスのつながりも抜群、フルスロットルでも衰えを見せない吹け上がり!!
今回、パワーアップに合わせてドライブスプロケットも1T上げているのだが、もう1T上げてもいいくらいの溢れる力感なのだ。

前回ハイコンプピストンを使ってエンジンを組むときに、あまり高圧縮にしないでむしろ排気量を利した低速からの厚いトルク感を目指し、あえて厚いガスケットを使用して圧縮を落とし気味にセッティングしてあるのだが、排気音もズ太く歯切れよくなり、となりにハーレー1200ccが並んでも、存在感でも速さでも負けていない(笑)。
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ハギワラさん、また傑作をありがとう!



これは昨年、後藤くんの力作の特注ライトステー。大好き。
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また、今日は下の娘を初めてセブンに乗せてちょこっとお台場まで散歩に。
スーパーセブンというクルマ(?)にその人が適性があるかどうか。
セブンのようなクルマは、大好きか、2度とゴメンだと思うか、はっきり二分される。

最初に乗ったときに「うわー!ひゃ~!あっははははは!!」と歓声とともになぜか笑いが止まらない人がいる。そういう人は総じて適性があるように思う。娘は、図らずも「あひゃひゃひゃひゃ・・・・!」と大笑いしていた。
娘よ、これで「クルマ」というのが本当はどんなものなのか、わかっただろ?

「ナウシカ」に出てくる弱っちいドルク兵のよう。
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I love Enfield! [バイク]

先週末はお世話になっているRoyal Enfield のスペシャル・ショップ、WingFootさん恒例の「春の一泊ツーリング」がありました。土曜は夕方まで仕事があるため、今回は仕事を終わらせてからの出発です。
 
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ところが、こんな日に限って仕事が終わらず、午後7時過ぎ、ヘレヘレになって職場を出、ガレージで出発準備を。と、ポツポツ来ていた雨がなんと本降りになってきたではないですか!やれやれ、と半ばあきらめムードでレインウエア、レイングローブに装備を変えます。午後9時、やっと東京を出発。救いは首都高・中央道の交通量が少なく流れが極めて順調なこと。そして、走りだして程なく、首都高速の60~80kmで通過するカーブを抜けながら・・・おや?なんかコーナリングがいい感じだぞ?実は最近我がEnfield Cafe Racerはガスタンクを変更していたのです。タンク形状が変わりライディングポジションが楽に、自由度が高くなっているのはわかっていましたが、どうも以前より乗り味が明らかに異なる。
 


以前の状態では前傾姿勢を「腰で」維持するのが辛く、どうしてもコンドルタイプの低いハンドルに荷重をかけてしまう傾向がありました。これは長時間ライディングで首・手首が辛いのもありますが、ブレーキング~コーナー進入からバンク~向き変えという一連のデリケートな状況下でとても大事な、「ハンドルに力を入れない、ハンドルで支えない」ということを難しくしていたのです。それが、今日は自然にハンドルから力が抜けた状態を維持できている。そしてそれがトラクションを掛けての立ち上がりでもとても有効に作用し、シートに自然に荷重を移行させられることで旋回後半の後輪トラクションが良く掛かり強く安心して旋回してゆくことができているのです。

これはかなり嬉しい驚きでした。コーナーの連続する首都高を抜け、しばらく直線のつづく八王子までの区間を楽に抜け(ただ直線のこの区間が楽、というのは、カフェスタイルのバイクにとってはスゴイこと?(笑))、4速4000rpmレベルの高速コーナーが連続する中央道区間に入っても、その印象は強まりさえすれど弱まることなく、操縦性が変化していることはもはや確信へと変わっていったのです。
 
 
雨は高度が上がるにつれ霧雨~霧と変わり笹子トンネルを抜け甲府盆地に入る頃には上がってきました。いつもなら辛い首・腰・手首を休めるためにヨロヨロと談合坂SAへ立ち寄らなければ先へ進む気が起きないのですが(笑)、今日は止まるのがもったいない!くらい乗れています。そんな自分に驚きながら(だって、7時すぎまで仕事があり、フィジカルなコンディションは決して良いとは言えない)勝沼IC~塩山~雁坂道へと軽快にバイクを進め、とうとう料金所以外足を着かずにEnfield仲間の投宿している河浦温泉まで一気に走りきってしまいました。
 
 
翌・日曜日は打って変わった晴天に恵まれ、絶好のツーリング日和に。総勢20台を越すEnfield でワインディングを走るのは、もう至福の一瞬! 山梨市内のフルーツライン、柳沢峠、奥多摩往還道、旧・奥多摩有料道路から八王子へ、とほんとに幸せな道がつづきます。ここで、昨夜感じた操縦性変化が「気のせい」ではないことを再確認することができました。やはり今日もいい具合にハンドルから力が抜けています。ハンドルに寄りかからずとも前傾姿勢を保つことが出来、それがブレーキング、リリース/バンキング、アクセル・オン/リア荷重で立ち上がり加速し旋回を強める、という一連の動作がとてもスムースに出来るのです。またシート上でのポジション移動もとても楽。
Enfieldは旋回~立ち上がり時にほんのわずか、気持ちの上では尾てい骨1cmくらい?イン側にカラダを入れたあたりに旋回トラクションを強めるいいポジションがあるのですが、ブレーキング時にタンク・シート・ステップ(と、踵で挟んだサイドボックス)で車体をホールドしていた状態から、ふっ、と力を抜いて抜重と同時に1cmイン側にカラダを預ける、という動作は、わかってはいてもなかなか実践が難しいトコロです。
前傾の強い、いかにも速そうなレーサーレプリカよりも、250ccくらいのオフロード系バイクのほうが低速のきついコーナーや街中の曲がり角で速いのも、こうしたハンドルから力を抜く操作がしやすいから、ということもあるのです。Enfieldもノーマルポジションはこのバンク、前輪のセルフステア、後輪トラクションで立ち上がるという動きがわかり易いバイクですが、カフェスタイルにもかかわらずこの素直な操縦性がスポイルされていないのが今回の驚きなのでした。
 
 
好みの外観を手に入れたことに加え、この操縦性の獲得で嬉しい驚きとともに帰京。WFのチーフメカニックのHgさんに今回の発見を報告、「ねえねえHgさん、タンク変えただけじゃなく、シートポジションも変わってない?もしかしてシート前端すこし低くしてない?」と聞いてみた。Hgさんは進めていた整備の手をちょっと休め、「解りました?」とニコッとした。あ、やっぱり!
聞けば前端が下がったのではなく、後端を1cm上げたとのこと。これにはちょっと驚き。ステアリングヘッド位置は不変なわけだから、シート位置が「上がった」のなら、普通はハンドル荷重が増える方向になり勝ちなはず。それが反対にうまく加重が抜け、リアトラクションが掛けやすくなっている。

考察すると、タンク形状が変わりタンク後端が絞られているので、乗車状態ではライダーの膝の開きは少なくなる。いままではタンクを膝でホールドしようとするとシート上ではやや後ろ気味に座らなければならなかったのが、今回のタンクではより前寄りに座ることができる。と、腰とハンドルの距離はやや縮まり手は楽になる。シート後端がすこし上がったことによって、コーナー立ち上がりで後輪に荷重移動が起こる際にシートはライダーの体重を自然に受け止めることができ、ライダーは安心して後輪の上に乗っていける感じになる。このようなことが相まって今回の素晴らしい操縦性を獲得したのではないだろうか。ハンドル荷重の問題がクリアされていれば、シートは高いほうが旋回性は高まる。ううむ、Hgさんお見事!やるなあ、焼酎喰らって説教するばかりじゃないんだねえやっぱり(笑)。
 
 
バイクの改装をメカニックさんと話し合い進めていく。メカさんはオーナーの意向をとらえ外観、機能性、安全性を考えながら各部をセットアップし作りこんでいく。4輪のレースセッティングも同じようなことがおこることがある。テスト走行を終えてピットに入り、クルマの今日の状態をメカニックさんに伝える。「油圧、水温、排気温度は正常、(コーナー)立ち上がりのトラクションの掛かりがいい。リアが出る感じがなく踏んでいける。その反面、進入でノーズの入りが少し鈍い感じが・・・・」  と、メカさんは「あ~、わかるんだ」 あ、さては試したな~!「実は今日はフロントを5mm上げてみました(笑)」なんて。


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今回ワンオフで作ってもらったカットアウェイになったカウルのフライスクリーンやヘッドライトカバーも最高にカッコよく付いた。タンク改装ではシートセッティングは頼んではいなかったが、HgさんやKgくん、Trちゃんたちは言われたことのみにとどまらず考え、必要なパーツは無ければ作り、オーナーの期待以上のものを実現してくれる。そういう、彼らの日常の努力の成果を感じ取れたことが嬉しい。こうやってまたボクのEnfieldが世界でたった1台の、ボクとWingFootの作り上げた作品になっていく。こういうこともEnfieldで走る醍醐味の重要なひとつだと思う。あ~幸せ(笑)。
 
 
PS.今回、家族の強い薦めでHit Airのヴェストを着用しました。最初は面倒だけれど、慣れてしまえばやはり安心感は違います。ややゴツイけどお奨め。
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Miscellanious [バイク]

小ネタをいくつか。

ほんとうに久しぶりに世田谷は経堂・リューゲに行った。このお店にはもうかれこれ四半世紀(!)にわたって通っている。バイクに乗り始めたのも、ここのマスターや常連たちの影響なのだ。気取らない欧風家庭料理。今日は鶏と新じゃがのソテーでおなか一杯。
http://www.kyodo-kei.com/03luge.html
で、思いついた。このブログでも紹介した木彫作家のマルちゃんがさほど遠くないところにいるはず。呼び出しちまおう(笑)。ところが何としたことか彼の携帯情報がない。どうしようかな。。。そうだ、ここはR/Eの人間交差点、R/E友の会の総帥、Bull氏に情報提供を依頼しよう!
首尾よく情報をゲットした頃にはけっこう遅い時間になってしまっていたが、彼は「せっかくなので行きます!」と、彼のBulletに火を入れてくれた。待つことしばし、ドッドッドッドッド・・・と独特の排気音が近づいてきた。おー来た来た。


1時間ほどコーヒーで談笑。彼との話はいつも楽しい。年齢はかなり違うのだが、そんなことを気にしないで話せる(と思っているのは当方だけで彼は相当気を使っているのかもしれないけれど)。
さて、おなか一杯、心も満たされてお店を出る。最近モディファイされたマルちゃんの愛車、青狐号(ブルーフォックスとはなんともカッコいい名前だ)をシゲシゲと見る。独特のフラットハンドル、ブラックアウトされたフェンダーとサイドボックス。右リアサイドにつけられたリザーブオイルタンク。手作りシート・・・ほんとにいいセンスでまとめられている。
で、カッコいいのはいいのだが、さすがに真冬の真夜中、エンジンやオイルはキンキンに冷え切っていてなかなか始動しない。あとで車載の温度計を見たら外気温2℃だった!お疲れ様。




インドへ全員出撃中のウイングフット・クルー。彼らが旅立つ数日前、我がマゼンタ号にちょっとしたパーツを付けてもらった。ひとつはブレーキ・クラッチレバー。古風に指型の窪みがついている。ちょっと古いドゥカティについていたようなレバーに似ている。カフェ・レーサーはハンドル回りがひとつの視覚的重要ポイントだと思う。これでかなりキレイかついいアピアランスになったのではないか、と一人ほくそえむ。「それにしてはスイッチボックスが現代車のプラスチック製でちぐはぐなのでは?」という指摘もあろうけれど、なぜかボクはこの黒いスイッチボックスが気に入っている。かえってシンプルでいいのではないかと思う。(もともと純レーサーならばこんなスイッチ類は無いはずだからね。)



もうひとつ、このキャブにしてからずっと懸案だったアルミファンネル(金網つき)。いままでは樹脂製のファンネルしかなかったし、異物混入を防ぐネットも付いていなかったから、ちょっと公道使用としては一抹の不安があったのだが、今度は大丈夫。取り付け部分もアルミ削りだし(多分)でカッコいい。マゼンタ号も細部までかなり煮詰まってきたな。



ガレージにもひとつ。
オーディオファンって、今いったい何所にいるのだろう?かつて20~30年くらい前はまだCDも無く黒い大きなレコードをプレーヤーでまわしていた。アンプもチューナー(ラジオのことだ)もすごく大きくて重い。ところが今や音楽再生は超小型HDやフラッシュメモリー+イアフォンという形になってしまった。
独身時代に使っていた大きなアンプ。捨てられずにずっと置いてあった。大きく重いアンプは家ではずっと邪魔者扱い。それをガレージで復活させた。(家では今風のちいさなCD/チューナーコンポ)だが、ガレージ用のスピーカーが無かった。と、ひとつの広告が目に止まる、パイオニア製の、なんと役目を終えたウイスキー用の樽の木材を加工したスピーカー、その名も『ピュアモルト・スピーカー』!!長年ウイスキーを育んできたホワイト・オークの樽木のスピーカー!その成り立ちだけでもうたまらない!!・・・が、やはりお高い。ううむ、ううむ。
で、結局は近所のお馴染みリサイクル店で見つけたおなじパイオニアのブックシェルフスピーカーを安く手に入れてきた(笑)。すきなクルマやバイクに囲まれて目を瞑って音に浸れば、ほら、十分ピュア・モルトの音がする。これも何物にも代えがたい芳醇かつ贅沢な一瞬。幸せ。


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やせ我慢?な Cafe Racer [バイク]

R/E関係ブログをご覧の方は、ここ数日、この話題が少し盛り上がっていることをご承知かもしれない。まさに十人十色、ひと口に”カフェ・レーサー”といってもその捕らえ方は人それぞれで面白い。
今回、東京で「R/Eカフェ倶楽部」という大変な(笑)集団を立ち上げた若きR/E乗りホクトくんをはじめ、お馴染みBull増井氏やinnoty氏もそれぞれ所感を述べられているので、私メもひとつ・・・

カフェ・レーサーという語源も諸説紛々、解釈も色々。ボク個人は(勿論これは超・個人的見解であって他の方に押し付ける気は毛頭ありませんが)以下のように考えている。


1.カフェ・レーサーの定義
 レーシングマシンのようにカッコよく仕上げた自慢の愛車で仲間が集まるカフェに乗りつけ、カッコつけてお茶しながらあーだこーだおしゃべりするためのマシン(笑)。カフェにたむろするというとロッカーズ文化と同時に語られることも多いが、ボクはロッカーズ的なことは全然わからない。

2.カフェ・レーサーはレーシングマシンではない
  究極のカフェ・レーサーは、じゃあ本当のレース用車両を持ってきてナンバーとライトをつければそれでいいか、というと、全然ちがう(と思っている)。レーサーというものは、当然レースで勝つための道具である。厳しいレギュレーション(車両規則)の範囲内でコンマ1秒でも相手より先に出るために試行錯誤する。だから同じ名前のマシンでも時期によって仕様や外観まで違う場合があるし、それらは決してオーナーの好みでそうなっているのではない。デザインや色・音が嫌いでも、それでタイムが出るならそれをつける。だから、カフェ・レーサー的観点からいうと、もし本物のレーサーを買ってきてそれに最低限の公道仕様を追加してカフェに乗り付けたとしたら、それはダサい(笑)。シャレの世界に本物もってきてどーすんだよー、って感じでしょうか。絶対的性能を犠牲にしてでもオシャレでカッコいいほうを取るのである。レーシーなのであって、レーサーではないのだ。

 事実、本当のレーシングマシンというのはサーキットで走っている姿は最高にカッコいいが、間近でマジマジと見ると、案外塗装や仕上げが雑であり、特に内装とかシートなんか「え?」というくらいそっけない。ひどいと発泡ウレタンの上からガムテープべたべた巻いて、はい、シートです、と。カフェはそうじゃない。オーナーの美学というかこだわりというか、が徹底的に細部にまで反映されていて、メーターやスイッチひとつまで意味がある(と思い込んでいる)。

 たとえば、我がスーパーセブンは実際レース参加している(た)ので、その意味ではレーサーでもあるのだけど、オーナーの意向としてはあれは"カフェ”のつもりで製作したもの。ギリギリ”カフェ”を主張するパーツ(純レーサーとしては不合理といえる点)としては、重いガラス製のレーシングスクリーン、ゼッケンサークル灯、燃料計、そしてキーシリンダーである。保安部品でついていなければならないものも含んでいるが、これらをあえて残しているのは、このクルマの出自があくまで一般道路であることを物語っているし、純粋な機能より雰囲気や好みを色濃く反映している箇所である。

3.やせ我慢してカフェに乗る
 低いハンドルにロングタンク、シングルシートにバックステップ、ジャジャ馬なエンジンに強化クラッチ・・・そもそも公道走行に適しているとはいえないレーサー気取りなマシンである。それでも腰をかがめ、カウルに頭をつっこみ、小粋に街をきびきび走る。誰も見てやしなくったって、手首や腰の痛みなんかおくびにも出さずカッコつけて走る。気分は、60年代のマン島TTレースだ。さあ背を丸め、やせ我慢して仲間のいるカフェを目指せ!


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RE runabout [バイク]

荒天明けの休日。自宅からエンフィールド535で出撃。季節は最高!ウエアはフル・マックスフリッツだ。自称、ナウシカの「ユパさまジャケット」(笑)。高密度コットンのこのウエアは、意外と(オン・バイクで)着られる季節が短い。今日着ないで何時着る??

まずは代々木公園のARMSでブランチ(笑)。正午だというのに、光はもうすっかり秋ですね。5時すぎるともう暗いもんね。ブランチは豪華に"ダブル・チーズ・バーガー”だ!ううん、この標高!アゴ全開でも入らない(^-^)

豪華なブランチのあとは、高井戸のカスタム・バイク・ショップ、Boat Rap へ。ここは魅力的なエンジンを持つバイクに、スペシャルタンク、シート、スプリンガーフォークなどで独特のセンスでチョップドマシンを作っている。
http://www.boat-rap.com/index.php

今回はここで素晴らしいつくりのヒップバッグを購入。ボートラップ仕様のものに細かい仕様変更をお願いしたセミ・オーダー。革をダークワインレッドのオイルドレザーに、タグをタッセルからストレートに、ベルトバックルをリングからオーソドックスに・・・等々。しあがりはもう抜群!カラーもWF特製革シートの色とベストマッチ!ううん、オシャレ(笑)。

ガレージで車検後のカフェ350に乗り換え、テストライド。ドライブスプロケットを500用から350用に戻したのでピックアップが良くなっている。535とはまた違った、軽く吹け上がる歯切れよいエンジンが楽しい。今回強化クラッチをなんとか軽くして、と頼んでいたのだが、それはバッチリ。かなりクラッチを握る力が軽くて済むようになった。けど、パワーバンドではやはりすこしクラッチが滑るかな。またハギワラさんと相談だ。
WFに寄ると、かの木彫作家、MARUさんと、これまた珍しい機関車メカニックのエビさんがいて、しばしディープな「プロの領域」の話が弾んだ。ほんとエンフィールド乗りにはスペシャルな人が多い。

さて、5時からのバイオリンレッスン(11月の発表会で子供たちのアンサンブルにヴィオラで参加する)のため、また535ライド。なかなか遠出はできませんなあ。


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ナルシズム? [バイク]


車検に出すためにガレージから引っ張り出したロイヤル・エンフィールド Bullet 350改。
目指した雰囲気はマン島TTレーサーの公道バージョン。
広く明るいところへ出してためつすがめつ眺める。うん、この角度、カッコいい(笑)。
タンクの張りはちょっとモトグッチとか、そのスペシャルであるマーニを思わせる?
ハンドルの垂れ角、シングルシートの曲線、ちょっと短くしたリアフェンダー。
ほんとはもうちょっと望遠レンズを使って遠近を圧縮したほうが雰囲気が出るのですが、
今日は小さなデジカメしかもっていなかったので。
あっちからこっちからデジ撮ってたら通りがかりの人に不審そうに見られた。


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Tokyo Motorcycle Show [バイク]

4月2日(日)東京ビックサイトのモーターサイクルショウへ行って来た。
こういいう催しにいくのは本当に久しぶり(クルマもバイクも最新型とかにはとんと縁遠くなっていたため)。ただやはり今回はBMWがらみで役に立つ、または欲しかった情報もけっこう得られて面白かった。たとえば国内販売が予定されているドイツ製ヘルメット「シューベルト」の実物が見られたり、ACE CAFE LONDON オリジナルヘルメットがかわいかったり、ゴールドウインのウエアが高性能なことが分かったり。。。

そんな中、あるコーナーに我らがRoyal Enfieldも展示されていた!所はなんとレディス・バイクコーナーだ。このブースに女性ライダー向けのウエア、グローブ、ブーツなどとともにエンフィールドとカワサキが置いてあり、お気に入りのウエアを試着してバイクに跨り、それを姿見で確認できるという、なんとも我々オトコには考えもつかない良い企画である。

しかしRoyal Enfield、けっこうな人気である。見ていると人だかりが絶えない。代わるがわる跨っている。そして特徴的なことは、跨ったみんながきまってニコニコすること。サドルシートにすわりセミアップハンドルに手を伸ばすとみんな「うわ、なにこれ?良いわコレ」って感じでニッコリ。みているこっちも思わずニッコリ。そうそうみんな、走ってみればもっとニッコリしちゃうよ~。


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